豚飼雑感2014年3月
蛙の弁明
 
 春は曙という人もあれば、春眠暁を覚えずという人もあって、世はさまざま。そんでもってこのぼくは相変わらず毎日あくせく働いて、夜明けのあくびと夜更けのあくびを繰り返している。おっと、まるで働き者の様な事を書いてしまったけれど、実はナマケモノだと思う。その証拠に毛深い。実際、どんなに忙しく動いても、地球の上から眺めて見れば、ほとんど動いていない。ナマケモノと大して変わらない…。
 だいたい忙しい時は井戸の中の蛙になっている。一人豚舎で仕事をしている時間が長くなると、そう思えることがある。見上げれば空は深い。ほめられたことではないけれど、責められるべきことでもないだろう。蛙は海では生きられないのだから。 
 蛙の弁明。「おれたちみんな丸ごと一つの地球なんだ。だからそれぞれが、それぞれの井戸から、それぞれの水を汲めるようにしよう。もし井戸の水が枯れてしまったら、一緒に大きな水脈を探し出そう。他の井戸を埋めたり、少ない水を奪い合うのはやめよう」。もうすぐ春。田んぼに水が引かれ、蛙の合唱が始まる。あいつら、もしかしたらそんな事を歌っているのかもしれないと思うのは、人間の自由だろう。


豚飼雑感 | 21:35:28 | トラックバック(0) | コメント(0)

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